なぜ文豪と温泉には深い関係があるのでしょうか。
名作の舞台となった温泉も少なくありません。
静かで集中できる環境にあり、疲れたら温泉でリフレッシュできる温泉地は、執筆活動に最適なのかもしれませんね。
また温泉には、居住地とは違う気候の温泉地へ行くことで心身に適度な刺激が与えられ、気候順化機能で心や身体の状態が整う「転地効果」もあると言われています。
大江戸温泉物語 あわらの近くの文豪の足跡をご紹介します。
ぜひゆかりの地をめぐり、文豪の気持ちに思いをはせてみてはいかがでしょうか。
藤野厳九郎について
藤野厳九郎は中国近代文学の父といわれた魯迅(ろじん)が敬愛した医者です。
現在のあわら市に医者の三男として生まれた藤野が魯迅と出会ったのは明治37年のこと。
医学を学ぶために仙台に留学してきた魯迅に、当時教授だった藤野が解剖学を教えました。
この時の師弟関係はのちに中国に戻った魯迅が「藤野先生」という短編小説に綴り、中国の教科書にも採用されて広く知られています。
藤野厳九郎記念館
宿から徒歩で約10分
宿から徒歩で約10分
1983(昭和58)年に中国の浙江省紹興市との間で締結された友好都市を記念して寄贈された旧宅を、2011(平成23)年にあわら温泉湯のまち広場に移築しました。記念館の資料室には藤野と魯迅の胸像が並んでいます。
日清戦争後に中国人への偏見があった風潮にもかかわらず、熱心に個別指導をして勇気づけた藤野厳九郎。その後ふるさとに戻り町医者として地域医療に専念した、藤野先生の人柄が偲ばれます。
藤野厳九郎記念館
開館時間:9:00~18:00
休館日:毎週火曜日、年末年始
入館料:大人(大学生以上)210円
文学・文豪ゆかりの地をめぐるときの楽しみ方をいくつかご紹介します。
以下から気になる楽しみ方を探してみてください。
以下から気になる楽しみ方を探してみてください。
● 文豪のプロフィールを事前に知っておく
● 温泉にゆかりのある小説を持参して旅館で読書
● 小説に出てくる場所の聖地めぐり
文豪が人生でどのような時期にその温泉地を訪れていたのかは、プロフィールを知ることで理解できます。旅館で温泉にゆかりのある小説を読むと、温泉地の風景が描写されていて、見に行きたいと思えばすぐに出かけて見に行くのも簡単です。
小説に出てくる場所を聖地として巡ると、小説の世界をよりリアルに感じられますよ。